山本太郎発言集Ⅶ
この一滴が大河につながる
参議院議員の水道橋博士が休職することになりました。命より大切な仕事なんてありませんからね。心と体を壊してまで成し遂げることなんてこの世の中に存在しないと私たちは考えています。(記者会見)
A タレントの水道橋博士は7月の参議院選挙でれいわから出馬し当選しました。自らが維新によるスラップ訴訟を受け、その規制法を立法化したいとの初心のもとに頑張っておられましたが、うつ病になって山本代表に辞任を申し入れたそうです。それに対して、山本太郎が慰留、休職を奨め、その報告のための記者会見です。
B 山本太郎は、水道橋博士に対して悪意の非難、中傷が起こることも予想して、そういう行為についてはしっかり監視していくようなことも言いましたね。立派なリーダーです。「士は己を知る者のために死す」。れいわの仲間が発奮するのももっともだと思います。
よだかれんさんが新宿区長になる姿を見たかった! (当選した)吉住区長には是非、小さき声もすくいあげる区政を実行していただけるようお願いいたします。投票率28%ってすごい数字。ノビシロしかないな。頑張るぞ!(ツイッター)
A 11月の新宿区長選でれいわ新選組から出馬したよだかれんさんが落選した時の発言です。当選できなかったのはもちろん残念だけれど、吉住5万余票に対して、よだ2万余票は健闘とも言えますね。
B たとえば好物のワインを飲みながら、グラスが半分になったとき、「まだ半分残っている」と思うのが楽観主義者、「もう半分しかない」と思うのが悲観主義者だとよく言われ、楽観・悲観の差は個人の性格による面もあるけれど、楽観主義には、放置しておくと悲観的になる心の動きを意志の力で持ちこたえる面もあります。山本太郎の楽観には、政治に対する情熱の強さが感じられますね。
山本太郎は16歳のメロリンキューよりも常識がありません。おそらく山本太郎は16歳のメロリンキューよりもさらに空気を読んでいません。
A 参議院選挙での街宣のアトラクションとして、かつてタレントだったころの自分のキャラクターで登場し、パフォーマンスをした後で言った言葉です。
B 山本太郎、48歳。自らを叱咤激励しているわけですね。
母子家庭だったんですね。姉が2人。長男です。母はすごく正義感の強い人間で、昔から寄付をするという習慣があったんですね。たとえばお年玉をもらいました。その数%は徴収されて、寄付をするというようなことがあったんですよ。それが「国境なき医師団」だったり「ユニセフ」だったり、「グリーンピース」のような環境保護団体だったり、ということで原発ということの危険性をまったく知らなかったというより、ちょっとはわかっていた。(活動を始めてから) 忙しさは10倍、収入は10分の1以下です。ときどき売名行為ではないかと言われますが、こんな売名行為、だれもしないですよ(笑)。僕の行動のブレーキになるとしたらやっぱり母だと思うんですよね。若い時に迷惑かけたから老後は幸せにしてやりたいという気持ちはあります。やはり経済的なことって大事じゃないですか。母に言われたのは「自分の信念に従っていけ」と。母であり、親友であり、戦友であり、一番付き合いの長い女でもありますよ(笑)。
A 山本太郎は2011年の東日本大震災での東電事故に衝撃を受けて、所属事務所もやめ、たった一人で反原発運動に飛び込みました。各地の市民集会で「3.11デビュー、にわか原発野郎です」と挨拶していた年に、テレビで放映された、映画監督、山本晋也のインタビュー番組がやはりユーチューブにアップされています。当時の山本太郎は37歳。
開口一番、晋也監督に「いい目つきになったなあ」と言われて、照れ笑いしながら「アップでお願いします」とおどけるところから番組は始まっているが、晋也監督が最後に「この一滴はほんとうに大河になる一滴だ」と述べているのは、現在の彼およびれいわ新選組の躍進を見ると、たいへん感慨深いですね。
B 山本太郎の発言は、新しい事態に即してこれからも続くわけですが、ひとまずここで打ち切ることにします。山本太郎の人となり、基本的考えについて、一定のバックボーンを提示できたと思います。場合によっては、<折々メール閑話>で別途紹介することにしましょう。


れいわの経済政策はMMTではありません。私たちの財政政策の元は何かというと、財務省です。これまで財務省が言ってきたこと、やってきたことを勘案したうえで今のルールでできる最大限、これが私たちの政策のもとになっているということです。自国通貨建て国債を発行している国は破綻することがないという当たり前の話なんです。
憲法改正は立法府が取り組むべき優先順位としてはかなり低いものであることをしっかり政治家が認識しなければなりません。2022年参議院選挙後の7月の共同通信世論調査では、選挙で投票する際もっとも重視した政策で見てみると、
ピンチはこの国に山ほどあると思うが、一方でチャンスをつかめていない。とくに原発事故に関してはチャンスに出来てない。溶け落ちた核燃料、どこにあるかもわからないと、これでは廃炉など夢のまた夢なんです。だからこそ世界最悪の事故を教訓として日本が廃炉ロボットの再生産技術を生み出せば世界に貢献できるのではないか。これがまさにピンチをチャンスに変えることではないですか。
総理になるって、いつなるんだよ、っていうお話ですね。ありがとうございます。今れいわ新選組の国会での議席は8です。国会全体では700議席ちょっとぐらいですね。700分の8議席で総理になるって、「大丈夫ですか、山本さん」って思われる方もいらっしゃるかもしれないけれど、政治の世界に足を踏み入れて、総理になる気持ちがないなんて、私には意味がわからないです。みなさんどう思われます? 700分の1になりたくて議会に行くんですか。自分が考えるビジョンってものを確実なものにしたい、そのためには総理になるしかないと思って政治活動をされてる方が非常に多いと思うんですね。
政治に対して激しい怒りをぶつけたり、話しているうちに自ら激高して涙を流したり‣‣‣ 街頭演説には山本太郎の裸の姿が映っています。しかも、誰の意見でも聞く。時間を5分に制限しながらも聴衆の質問を受け付け、それに真剣に答えようとしています。もちろん反対意見にも耳を傾けるし、どこかに共通点を求めようと対話の努力をしています。こんな誠実な政治家は当今、ちょっといないんじゃないでしょうか。
この6年間、国会の最前列でみた景色は何だったか。金のためだったら人の命は後回しってことです。人々の生活を削り、人々の生活を破壊してでも大企業などを儲けさせるっていうようなことを徹底してきた6年間ですよ。でもこれは第二次安倍政権から始まったことじゃない、痛みを伴う改革、よく聞く言葉でしたよね。小泉、竹中時代から言われてきたことですよ。みなさんにお聞きしたい、痛みを伴う改革の後には、痛みしか残ってない、って話なんですよ。
間違った経済政策の連続によって傷ついたのはあなたの生活であり、あなたの人生じゃないですか。働いても働いても豊かになれない、当たり前ですよ。そんなふうに制度設計されてるんですよ。物価は消費税によって強制的に上げられる。賃金は上がっていかない。実質賃金は下がる。景気をよくするために何をすればいいですか。消費がもっと喚起されなければいけませんよ。GDPの6割が個人消費なんですよね。2014年に消費税が5%から8%に引き上げられたことによって、2014年に落ち込んだ消費が8兆円、リーマンショックのときの個人消費の落ち込み6.3兆円、リーマンショックを上回っとるやんけ!おかしいでしょ、こんなの。
A れいわ新選についてウエブでは以下のように説明しています。<れいわ新選組は、2019年4月に山本太郎参議院議員(当時)が立ち上げ、同年7月の参議院選挙ではALS難病患者の舩後靖彦、重度障がい者の木村英子が当選。2021年10月の衆議院選挙では、山本太郎、たがや亮、大石あきこが当選。2022年4月、山本太郎が参議院選挙に出馬するため衆議院議員を辞職、くしぶち万里が繰り上げ当選。2022年7月の参議院選挙では、山本太郎、天畠大輔、水道橋博士が当選。8人の国会議員が所属する国政政党です。大企業・労働組合、宗教団体などの組織に頼らず、一人ひとりの市民のボランティアと、ご寄附に支えられた、まったく新しい草の根政党です>。
提案者は議員や市長となっていますが、各種報道によれば、提案を働きかけた人物に統一教会(勝共連合も含む)関係者の影が見え隠れしています。提案議員と統一教会の直接的な関係が指摘されている例もあります。最初の熊本県条例が成立した2012年は第2次安倍内閣が発足した年でもあります。
A 政治をあたかも家業のように考えているのでしょうね。過去の偉大な政治家に「世襲」がいたとは聞いたことがありません。2代目3代目は政治的信念を継承するのではなく、ただ地盤と利権を継承するだけ。そもそも彼らに成し遂げたい政治的信念があるとは思えない。人望や実力がなければなれないヤクザの2代目3代目の方がまだ筋が通っていますね。もちろん、例外がないわけではない。