新春を揺るがすれいわの奇策「議員連携の計」

A 「れいわローテーション」についてはご存知だと思いますが、その発表動画を見て『山本太郎が日本を救う』という本のタイトルは大正解だと強く感じました。
水道橋博士の病による辞任を受けて、れいわローテーションを創案する頭の回転の良さ。「パフォーマンスだ」とまた心ないバッシングにあうかも知れないが、個性的なれいわの5議員が活躍するのをぜひ見たい!大石さんは「れいわは転んでもただでは起きない」と笑いながら言ってましたが‣‣‣。
B 新聞紙上などではいろいろ意見が出ていますね。立憲民主党や共産党なども強い違和感を示しています。
水道橋博士が辞任したのは残念だけれど、山本太郎の言ではないが、「命より大事な仕事はない」。ここはゆっくり静養していただきたいですね。公職選挙法の規定によると、比例代表で当選した議員がやめるときは、その党の次点者が繰り上げ当選するわけで、今回の例で言うと、大島九州男がそれに該当します。
ところがれいわは、大石あき子の言ではないが、「転んでもただでは起きない」。当選した人が辞任するというピンチをチャンスに変えるというか、この議席を1年交代で長谷川うい子、辻恵、蓮池透、依田かれんを含めて1年ごとに交代するというリレー方式を提案したわけです。
そんなことありか、というのが大方の感想で、だからこれは既存の考えの盲点を突いた「奇策」です。記者会見では「議席の私物化ではないか」という意見が出ましたが、山本太郎は「私物化という感覚が理解できない。実験的という前置きは必要かもしれないけれど、これは有権者の票を最大限に生かす試みです」と答えていました。
A 今朝、朝毎読の3紙を購入してきて、れいわローテーションの扱い方を見てみました。毎日はかなりのスペースを割いており問題意識ありですが、朝日は相変わらずの両論併記、読売は論ずるに値せず。法的には何ら問題ないはずで、蓮池さんが言っている通り、現在の政治に一石を投じる快挙だと思います。
これから批判も出てくるかもしれません。中央選挙管理委員会の判断には2週間を要するみたいですが、まさに「成り行きが注目」されますね。
B 中国の古典、三国志(演義)に「連環の計」という作戦が出てくるけれど、これをもじって「議員連携の計」というのはどうですか。こういうことはめったに実現するものではないですね。まず当選した議員が自発的にやめることはちょっと起こらない。繰り上げ当選する人は、せっかく自分に回ってきた幸運をそんなに簡単に手放さないでしょう。次点最高点の大島さんがそれを了承し、個人票の多かった順に1年ごとに交代するとの合意ができたことに、れいわという政党の他党には見られない団結力を感じますね。
A 全員が日本の政治を良くしようという熱い気持ちを持っているからですね。こういう政党だからこそ、日本を変えてくれる期待も高まります。ただの員数合わせのためにタレント人気や組織票だけで当選してきた人とは次元が違います。まさに「異次元」の党です。
B れいわが日本の政治を変えようとしていることは、この一件にも明らかですね。
話は変わるけれど、新年には、2021年の衆院選で立憲民主党から立候補して落選した若い女性(岐阜5区)が、今度は自民党から県議選に立候補すると表明して、これもちょっと話題になりました。
この人が自民党に移ったことよりも、そもそもなぜ立憲民主党から立とうとしたかの方が興味深い。これはあくまで推測だけれど、若い彼女にとっては、野党の立憲民主党も与党の自民党も大して変わらなかったんじゃないでしょうか。イデオロギー的な立場はほとんど反映していないように思えます。
つい最近まで立憲民主党の県支部で活動していたらしいから、その変わり身の早さにちょっと驚くけれど、それに対して立憲民主党の幹部が怒りまくっているのを見ると、言葉は悪いけれど、「目くそ鼻くそを笑う」というか、「目くそ鼻くそを叱る」ような感じを受けますね。実際、立憲民主党は日本維新の会と共闘するなど、どんどん与党化しているし、あの党にイデオロギー的背景があるとも思えない現状です。
A 維新にすり寄り、自民に秋波を送り、もはや野党の体をなしていない。
B というふうな現状をみると、れいわの奇策にかけた政治改革の意欲は多くの人びとの共感を生むのではないでしょうか。小党である立場を肯(がえん)ぜず、出来ることを最大限に繰り出すれいわの戦いに拍手を送る人も多いと思います。
A 実際、ツイッターには喝采の声がけっこう上がっています。記者会見での私物化発言に対して、「ちなみに私物化とは世襲議員のことを言うのですよ、記者さん」と揶揄するのもありました。
B 山本太郎には蜀の劉備玄徳に仕えた諸葛孔明のような軍師がいるのかな、いや山本太郎こそが孔明かな(^o^)。

山本太郎がれいわ新選組を立ち上げた直後からコラムを始めていますが、安倍元首相襲撃事件をきっかけに迷走&暴走を始めた岸田政権の同時進行ドキュメントにもなっています。全記事が一覧できる紙のメディアの長所を実感していただければと思います。
ところでこの間、れいわ新選組は12月に初の代表選挙を行い、山本太郎が代表に再選されました。山本太郎は共同代表に櫛渕万里、大石あき子を選び、これで2023年新年から今後3年間の態勢が固まりました。作家の古谷経衡が保守の立場から代表選に立候補するなどの動きもありましたが、「前職、元職、現職で構成される政党政治こそ若者の政治離れを起こしている」という氏の主張は眼からウロコでした。大石あき子も彼に熱烈なラブコールを送り、れいわシンパの受け止め方も概ね好意的です。水道橋博士が辛い闘病の日々を送っているのはいたましいけれど‣‣‣。
参議院議員の水道橋博士が休職することになりました。命より大切な仕事なんてありませんからね。心と体を壊してまで成し遂げることなんてこの世の中に存在しないと私たちは考えています。(記者会見)
山本太郎は16歳のメロリンキューよりも常識がありません。おそらく山本太郎は16歳のメロリンキューよりもさらに空気を読んでいません。
母子家庭だったんですね。姉が2人。長男です。母はすごく正義感の強い人間で、昔から寄付をするという習慣があったんですね。たとえばお年玉をもらいました。その数%は徴収されて、寄付をするというようなことがあったんですよ。それが「国境なき医師団」だったり「ユニセフ」だったり、「グリーンピース」のような環境保護団体だったり、ということで原発ということの危険性をまったく知らなかったというより、ちょっとはわかっていた。(活動を始めてから) 忙しさは10倍、収入は10分の1以下です。ときどき売名行為ではないかと言われますが、こんな売名行為、だれもしないですよ(笑)。僕の行動のブレーキになるとしたらやっぱり母だと思うんですよね。若い時に迷惑かけたから老後は幸せにしてやりたいという気持ちはあります。やはり経済的なことって大事じゃないですか。母に言われたのは「自分の信念に従っていけ」と。母であり、親友であり、戦友であり、一番付き合いの長い女でもありますよ(笑)。
れいわの経済政策はMMTではありません。私たちの財政政策の元は何かというと、財務省です。これまで財務省が言ってきたこと、やってきたことを勘案したうえで今のルールでできる最大限、これが私たちの政策のもとになっているということです。自国通貨建て国債を発行している国は破綻することがないという当たり前の話なんです。
憲法改正は立法府が取り組むべき優先順位としてはかなり低いものであることをしっかり政治家が認識しなければなりません。2022年参議院選挙後の7月の共同通信世論調査では、選挙で投票する際もっとも重視した政策で見てみると、
ピンチはこの国に山ほどあると思うが、一方でチャンスをつかめていない。とくに原発事故に関してはチャンスに出来てない。溶け落ちた核燃料、どこにあるかもわからないと、これでは廃炉など夢のまた夢なんです。だからこそ世界最悪の事故を教訓として日本が廃炉ロボットの再生産技術を生み出せば世界に貢献できるのではないか。これがまさにピンチをチャンスに変えることではないですか。
総理になるって、いつなるんだよ、っていうお話ですね。ありがとうございます。今れいわ新選組の国会での議席は8です。国会全体では700議席ちょっとぐらいですね。700分の8議席で総理になるって、「大丈夫ですか、山本さん」って思われる方もいらっしゃるかもしれないけれど、政治の世界に足を踏み入れて、総理になる気持ちがないなんて、私には意味がわからないです。みなさんどう思われます? 700分の1になりたくて議会に行くんですか。自分が考えるビジョンってものを確実なものにしたい、そのためには総理になるしかないと思って政治活動をされてる方が非常に多いと思うんですね。
政治に対して激しい怒りをぶつけたり、話しているうちに自ら激高して涙を流したり‣‣‣ 街頭演説には山本太郎の裸の姿が映っています。しかも、誰の意見でも聞く。時間を5分に制限しながらも聴衆の質問を受け付け、それに真剣に答えようとしています。もちろん反対意見にも耳を傾けるし、どこかに共通点を求めようと対話の努力をしています。こんな誠実な政治家は当今、ちょっといないんじゃないでしょうか。
この6年間、国会の最前列でみた景色は何だったか。金のためだったら人の命は後回しってことです。人々の生活を削り、人々の生活を破壊してでも大企業などを儲けさせるっていうようなことを徹底してきた6年間ですよ。でもこれは第二次安倍政権から始まったことじゃない、痛みを伴う改革、よく聞く言葉でしたよね。小泉、竹中時代から言われてきたことですよ。みなさんにお聞きしたい、痛みを伴う改革の後には、痛みしか残ってない、って話なんですよ。
間違った経済政策の連続によって傷ついたのはあなたの生活であり、あなたの人生じゃないですか。働いても働いても豊かになれない、当たり前ですよ。そんなふうに制度設計されてるんですよ。物価は消費税によって強制的に上げられる。賃金は上がっていかない。実質賃金は下がる。景気をよくするために何をすればいいですか。消費がもっと喚起されなければいけませんよ。GDPの6割が個人消費なんですよね。2014年に消費税が5%から8%に引き上げられたことによって、2014年に落ち込んだ消費が8兆円、リーマンショックのときの個人消費の落ち込み6.3兆円、リーマンショックを上回っとるやんけ!おかしいでしょ、こんなの。
A れいわ新選についてウエブでは以下のように説明しています。<れいわ新選組は、2019年4月に山本太郎参議院議員(当時)が立ち上げ、同年7月の参議院選挙ではALS難病患者の舩後靖彦、重度障がい者の木村英子が当選。2021年10月の衆議院選挙では、山本太郎、たがや亮、大石あきこが当選。2022年4月、山本太郎が参議院選挙に出馬するため衆議院議員を辞職、くしぶち万里が繰り上げ当選。2022年7月の参議院選挙では、山本太郎、天畠大輔、水道橋博士が当選。8人の国会議員が所属する国政政党です。大企業・労働組合、宗教団体などの組織に頼らず、一人ひとりの市民のボランティアと、ご寄附に支えられた、まったく新しい草の根政党です>。