オンライン瞑想教室に参加

11月下旬のある日、江戸川橋の日本禅密気功研究所本部教室で実施された瞑想教室にZoomで参加してみた。朱剛先生から招待のURLを送っていただき、9時半にはスタンバイ。教室にはかなりの人が参加していたようだが、オンラインでは私のほかにもう1人参加者があった。
カメラアングルも教室全体がうまくおさまり、先生が坐っているときも、蠕動しているときもほぼ全体が俯瞰できるように設定され、マイクから流れる先生の音声も明瞭に聞こえた。本部教室でみんなといっしょに先生の話を聞き、蠕動したり、瞑想したりするのとは違うと思うが、それなりの臨場感もあり、個人的には久しぶりに参加した瞑想教室で得るところがあった。こんな具合に受講できるのなら3日間参加したいと思ったほどだが、あいにく前日から風邪をひいていたこともあり、1日だけの参加で終わった。
遠方に住んでいる人や外出が難しい方がオンラインで気功教室や瞑想教室に参加するのはそれなりの効果があるように思われる。先生によれば、中国からの参加者もいるという。

俳人、芭蕉の第一の高弟とされる宝井其角の句である。蟷螂はカマキリ。カマキリはメスより小さいオスがメスの背中に乗って交尾をする。それが終わると、メスは首を後ろに向けて、当のオスの頭をガリガリと噛んで食べてしまう。私はその現場を見たことはないけれど、ネットで検索すれば、その動画やメスの背中に止まったままの頭のないオスの写真を見ることができる。
三木成夫はすでに30年以上前に亡くなった解剖学者で、東京大学医学部や東京医科歯科大学で研究・講義をしたあと東京芸術大学教授となった。経歴からしてユニークだが、その研究がまた独創的、かつ画期的だった。
彼は生前、『内臓のはたらきと子どものこころ』(築地書館、1982、後に『内臓とこころ』と改題されて河出文庫として出版)と『胎児の世界』の2著しか公刊しておらず、1987年には60歳すぎで世を去った。名声は死後大いに高まり、その独創的研究をめぐって多くのシンポジウムが開かれ、遺稿集や講演録などが次々に出版された。
『胎児の世界』まえがきの冒頭にはこうある。「過去に向かう『遠いまなざし』というのがある。人間だけに見られる表情であろう」。また『海・呼吸・古代形象』に収められた「動物的および植物的」という論考では、動物と植物のありようを対比して述べたくだりで、ロダンの「考える人」と広隆寺の弥勒菩薩の2つの彫像を対比させ、ロダンの彫刻では、「感覚―運動」の動物相が全面に出て、人間のみに宿る「精神」の機能(「近」への志向)が表現されているが、弥勒菩薩には植物相(「遠」への志向)が全面に出ている、と分析している。「〝あたま〟を押さえるものがなく、胴体も手足も、筋肉はのびやかに、‣‣‣、微笑を浮かべた口許には、小宇宙を象るような指の輪が添えられ、‣‣‣。宇宙リズムと秘めやかに共振する植物系の、その内に深く蔵されたこころを、表わそうとしたものではないか」。

