山本太郎、「れいわにかけた」思いを語る
B 兵庫県の斎藤元彦知事再選をめぐるその後の動きを見ていても、前回の骨格で修正すべきことはありませんが、現段階でいくつか補足しておきます。
・斎藤知事再選、補足的なコメント
<マスメディアは事実を報道したのか>驚いたことにメディアの大半は、県民局長の自殺の原因が本人の不倫らしいと知っていたようです。これも真相は「藪の中」という感じですが、兵庫県議会百条委員会で証言した片山安孝前副知事が県民局長の公用パソコン内の「不倫日記」について話し始めた時、奥谷謙一委員長がこれを強引に静止した経緯があり、そのいきさつを記者も知っていたらしい。「報道しないで」と言われて、事件に重要な影響を与える事実をあっさり葬ってしまったとすれば、「報道の自由」、「報道の責任」ということから考えて、驚くべき事実ですね。
 表の報道(第1の物語)では、県民局長は斎藤知事から懲戒処分を受けて自殺したことになっていた(あるいはそれを強く示唆していた)わけで、別に自殺の原因があることを知りながらそれを〝隠す〟行為はちょっと信じられません。局長が百条委員会に出席して自分の所説を堂々と主張できるようになった段階で自殺するというのも不思議です。ここに真実を追及する姿勢を放棄して何の痛痒も感じない兵庫県庁記者クラブ周辺の記者たちの退廃があるように思います。野次馬根性もないこの無気力な態度は何を意味するのか。これ自体報道の「自殺」ではないか。こういうあいまいさが兵庫県民にマスメディア報道に対する疑惑を生み、第2の物語へと向かわせる大きな要因になったのは確かだと思います。
 ここまで騒ぎが大きくなると、何らかの手段で公用パソコンの中身が明らかにされることになりそうで、第1、あるいは第2の物語も補強され、さらには巫女(公用パソコン)の口から死者による第3の物語が語られることにもなりそうです。
<無党派層の政治参加と若者>この項の最後に「一方でSNSの輪はどのようにして大きく広まったか。これは大いに検討すべき事柄ですね」と書いていますが、案の定というべきか、斎藤知事圧勝に気を良くしたらしいベンチャー・プロダクションの女性社長が、「エッフェル姉さん」ばりの軽薄さで、「私たちが斎藤知事再選のためのSNS指南をした」とウエブで自慢して、公職選挙法に抵触するのではないかと新たな波紋を広げています。
 問題はインターネット(SNS)は操作しやすいということですね。以前、自民党との関係が取りざたされたツイッターの匿名アカウント「Dappi」にふれたことがあります。発信元は「ワンズクエスト」というIT関連会社で、立憲民主党の小西洋之議員らが虚偽の投稿で名誉を傷つけられたとして、同社と社長らに損害賠償を求めた訴訟の東京地裁判決(10月)では、「投稿が会社の業務だった」と認め、計220万円の支払いと問題の投稿の削除を求めています。その中で「自民によるネット操作の一環ではないかとの疑いは排除できない」とも述べています。だれもが好きなことを投稿しているように見えるツイッターを、政党や企業が大金を投入して操作できる余地が大いにあるということです。
 今回のSNS指南がどの程度のもので、効果がどの程度あったのか、また公職選挙法の規定に触れるかどうかはよくわかりませんが、新たな第4の物語の開幕になる可能性もありそうです。
 僕は2000年代初頭から「IT社会を生きる杖」としての「サイバーリテラシー」を提唱しており、サイバーリテラシー3原則は、「サイバー空間には制約がない」、「サイバー空間は忘れない」、「サイバー空間は『個』をあぶりだす」というものだけれど、その補則として「サイバー空間は操作されやすい」を加えた方がいいとも思っています。
 A サイバーリテラシーというのは、メディアリテラシーとは違い、サイバー空間と現実世界が相互交流するIT社会を生きるための基本素養ですね。これからは、いよいよサイバーリテラシーの出番だと思いますね。
 ところで兵庫知事選直後のれいわ・山本太郎代の街頭演説は、ほれぼれする内容でした。良き質問を得て、あらためてれいわ新選組にかける彼の熱意を吐露したものだと思います。
B まったくそうですね。この<折々メール閑話>をもとに刊行している『山本太郎が日本を救う』シリーズ(現在3巻まで。電子本ともアマゾンにて販売中)の第1号と第2号では巻頭に「山本太郎名言集」を掲載していますが、この演説も名言集として掲載するに値すると思います。山本太郎の立場や考えがよくわかるので、丁寧に文字お越しして紹介しておきましょう。https://www.youtube.com/watch?v=sQIJ57K9h1Y
・「自信をもって、いっしょにやっていきましょう」
――パワハラ疑惑の斎藤知事が当選し、SNSの影響が大きかったと思うが、一方でそういうことをあおる人たちがいてネットは怖いと思いました。
 
そういうものを脅威に思う前に、れいわ新選組を広げた方がいい。私、そう思います。
 今の国政に唯一対抗できるのはれいわしかないですよ。30年の不況を作り出したのは自民党だけじゃない。その間、野党たちは何してたの? 自民党の考え方と立憲民主党の考え方はほぼいっしょですよ。だから自民党A、Bなんですね。
 それを考えた時に、彼らを野党だと信じ込んで応援するのは、ちょっと違うと思う。緊縮予算では社会を壊すっていうことを気づかずに、緊縮の思考を持ち続けているっていうのも、私は非常に罪深いなと思っています。
 社会があまりにもカオスになってしまっている。そのことに関して不満を持つのは当然です。他の政党の議席が取れたとか、党勢拡大されたとかいうことを見て、不安が深まるのも当然の感覚と思うけれど、そういったものに心揺さぶられながら、前に進むのはあまり好ましくない、と言うか、あまり意味がないんじゃないかなって思います。シンプルにこの国を変えるためにどうしたらいいんだって考えて、もしあなたが「れいわ新選組頑張れ」、「壊れた政治にクサビを打ちこもう」と思ってくださるんだったら、いかにれいわを拡大できるかという一点でいっしょにやってもらえたらな、と思います。
 メディアだったり、ネットだったり、いろんなものに踊らされ続けることから降りるっていうことが必要だと思うんですよね。あくまでもそれらは補足的なもので、実際は何かって言ったら、地に足が着いた状態で応援してくださっているみなさんが確実に横に広げてくださるからこそ、ここまで拡大できたんですね。ネットだけでそんなことにならないですよ。
 一時的な盛り上がりをつくるのはそんなに難しいことじゃない。たとえば新しく登場した政党とか、けっこう盛り上がるじゃないですか。でもそれが継続できるかっていうことが一番重要なんですね。一回だけの花火だったら誰でも打ち上げられる。その先をずっと維持していけるかということに関しては、やっぱり積み上げしかないんですよ。そういう意味では、しっかりとみなさんといっしょに積み上げられた5年間だったと思います。その結果、国会議員全14議席が生まれたんだと。
 もちろん社会が壊れていくスピードと私たちが拡大していくスピードっていうのは、なかなかうまい具合にマッチしないですね。ほんとだったらもっとパンパンバンってね、ホップステップジャンプっていう感じで行けたら一番理想なんですけど、なかなかそうはならないところに歯がゆさを感じるし、焦りも感じるんですけれど‣‣‣。でも一つ言えることは何かって言ったら、私たち1回も負けてませんよってことなんですよ。あなた方がれいわを1回も負けさせてこなかった、ってことなんですね。自信をもっていただきたい。そこからさらに拡大できる。いっしょにやっていきましょう。ありがとうございます。
A 山本太郎は衆院選直後には極度の疲労でげっそりして、ずいぶん心配しましたが、さっそうと復活しましたね。れいわは「1回も負けていませんよ」と言い切っているところがたくましい。
B 衆院選でれいわの今後にたしかな手ごたえを感じたということでしょうね。次は来夏の参院選です。さらなる躍進を期待しましょう。
・「右も左も関係ない。今は上と下との戦いですよ」
――マルクスとか反資本主義とかアナーキストとかっていう人たちと態度がけっこう近いのかなっていう印象を受けたんですけど、その理論的な距離感っていうか、実践的な距離感っていうか、そういう見方に対する批判ありますか。
 
右だ左だというのはさまざまあると思います。例えば、右の中でも何だ、左の中でも何だと。れいわ新選組はどこら辺の位置にいて、逆に言ったら、それを回りからなんて言われてるか、みたいなことをかみ砕いたら‣‣‣、そういうお話でいいんですかね(^o^)。
 あのね、理論なんてないんですよ。はっきり言ったら、マルクスって何ですかって、読んだこともないわって話なんですね。申し訳ない、無学で。その他のそういったさまざまな右だ左だってことに関して、私まったく詳しくありません。逆に言ったら、その右だ左だっていうような小さなカテゴリーに私を入れてくれるなって話なんですよ。
 今の社会は上と下の戦いなんですよ。右だ左だとか、いろんな思想だとか、さまざまみなさんお持ちでしょう。それは尊重します。それを突き詰めていこうとされている方々に関しては、私から何も言うことはありません。あなたの頑張りたいことに関しては応援します。でも私自身を何かにカテゴライズするっていうのはごめんなんですよ。れいわ新選組を何かしらにカテゴライズする、されるっていうのは迷惑でしかない。そういうような感覚なんですね。なので理論的に云々っていうことに対して私自身が何かしら答えを持っているわけではありません。
 あまりにもあり得ない状況が広がっていますね。今の日本はだれが実権を握ってますかって考えたら、大きな資本を持つ者たちなんですよ。大企業ですね。どうして大企業がこれだけの実験を握れるかっていったら、政治をコントロールする力を持ってるからなんでよ。それは、票なんですよ。選挙の票。大きな会社、本体だけじゃなくて、取引先だったり、下部組織だったり、さまざまなところの票を取りまとめて、自分たちの利益の代弁者を議会に送り続けているわけですね。送り込まれた人たちは当然、議員バッジをつけてくれた人たちのために汗を流すんですよ。そうなると話が歪んでくるんです。国会議員たるもの、だれのために仕事をしますかって言ったら、この国に生きるすべての人びとのために仕事をするという感覚を持たなきゃダメなんです。一部の者のためだけに頑張りますっていう社会になっちゃったら、大きく社会壊れてしまいますよね。それが今この国の現実なんです。
 憲法にもはっきりと書かれています。第15条に「すべて公務員は、全体の奉仕者であって、一部の奉仕者ではない」。30年どうしてこの国が先進国でただ一つ不況なんですか。国内を草刈り場にしたうえで、一部の資本家や大企業たちが儲け続けるようにルールを改正し続けてきたわけでしょ。たとえば消費税、消費税はあなたの社会保障とはほとんど関係がない。大企業に対して減税、大金持ちに対して優遇、その穴埋めとして消費税は上げられ続けているんですよね。これって、一部の者のためじゃないですか。どうしてこの国の労働者の非正規雇用が4割なんですか。誰がこれで得すんの。だれが嬉しいのって言ったら資本側ですよ。だって安いんでしょう、そのうえいつでも首切れるんでしょう。社会保障関係でも面倒見まくらなくていいわけでしょう。こんなに都合のいい労働者いませんよ。こんな不安定労働を広げるようなことを国会の中で決めて、90年代から今に至るまでの間に働く人の4割が非正規になっちゃったんですよ。歪みまくってるんですよ。
 つまり何かって言ったら、圧倒的に持ち続ける者と圧倒的に持たない者たち、この格差がどんどん開いている。国民の6人に1人が貧困ですよ。高齢者の5人に1人が貧困で、一人暮らし女性、4人に1人が貧困ですよ。一方で大きな資本を持った者たち、大企業は過去最高益を毎年叩き続けている、無茶苦茶じゃないですか、今や世界では何の戦いが繰り広げられているかって言ったら、上と下の戦い、右も左も力合わせて上と闘うんですよ。上であぐら組んで国内を食い物にしている者たちと闘っているんですよ。
 私は、資本家を倒したいとか、大企業を倒したいなんてみじんも思ってない。国内を弱らせるっていうことは、これはひいては資本を持った者や、大企業にとっても打撃にしかならないんですよ、見てみてよ、国内で商売がやりづらくなってるじゃない、需要が減ってるじゃない、だから海外出るんでしょ、国内でちゃんと商売して儲けられるだけのこの国には大きなエンジンがあるじゃない、個人消費がGDPの5割以上、それを大切にしなきゃいけないのに、そこを壊しながら、自分たちの利益だけを拡大していくってことになっちゃったら、一部の人たちにとっては、おいしい話は続くけど、国民にとっては地獄が続く、そしてそれは持続可能なのかって言ったら、まったく持続不可能ですよ。国内を草刈り場にするな、ものすごくシンプルな話です。
 私たちれいわ新選組が訴えている経済政策は、お前らだけいい思いをするな、さんざんいい思いしてきただろうから、いったんそっちはお休みで、次は30年間傷つけられまくってきた国民が得する番、豊かになる番、そして中小企業が得になる番、それは、ひいてはあんたらも得できるんだぜって、そういう社会にしていくしかないなって思ってます。
 そういう考え方を過去の人たちが言っていたならば、ずいぶん気が合いますねって話です(^o^)、その程度です。理論的でなくて申し訳ないんですけれど、動物的感覚でずっと生きているので、こんな感じです。ありがとうございます。
A これを聞いて反応する経営者が出て来てもいいだろうと強く思いますね。経団連は目を覚ませ! 彼の主張はこの5年間、それこそ「1ミリ」もずれていない。あらためてすばらしいと思いますね。
 B 前回、トランプ次期大統領が一部の富裕層が支配するDS(Deep State)に対決する姿勢を示していることに触れました。トランプご本人の粗暴で権力的ななふるまいは、アメリカ国内および世界にさまざまな危惧を与えているけれども、この「DS退治」が二極化したアメリカの貧困層、中間層の人びとの心をとらえたことは間違いないですね。
 今日の東京新聞にイタリア人芸術家のコンセプトアートとして、壁に本もののバナナをテープで張り付けただけの作品が9億円を上回る価格で落札されたというニュースが出ていました。落札したのは中国出身の暗号関係の起業家だといい、「このユニークな芸術体験の一環として、今後数日のうちに実際に食べる」と言っているとか。彼ら一部(1%)の資産家にとっては9億円も900円程度の感覚でしかなさそうです。こういう富の偏在に思いを馳せれば、山本太郎のまっとうな発言がよくわかりますね。


B これが大方の世間の見方だったと思いますね。しかし兵庫県知事選はそういう筋書きでは進まなかった。
 たしかに失職後に街頭に立った時は孤独の影が強かったようですが、選挙選が始まるにつれて、演説する知事を取り巻く輪が広がり始めます。N党(NHKから国民を守る党)の立花孝志氏がこの知事選に立候補、自らが当選するのではなく、「知事糾弾の真実」を県民に知らせるための応援演説をしたのが「触媒」にもなり、第2の物語は、兵庫県民にしだいに浸透していったようです。知事自身が「たったひとりの反乱」を前面に出した戦略も奏功、同情や憐憫の情からなのか、あるいは判官びいきからか、当初は本命視されていた元尼崎市長の稲村和美氏を追う趨勢になり、しだいに肉薄、ついに逆転しました。
A れいわ9議席ではまだ委員長ポストには届かないですね。しかし、今回当選した新旧9議員は11日に国会前で元気な姿を見せていました。大いに活躍してほしいですね。今や野党にこそ知恵と政治力が求められるわけで、何もかもがよく考えもせずに決められてきた政治を変えるチャンスだと思います。
 さて、アメリカのドナルド・トランプ次期大統領です。これも米大手メディア、それに寄りかかった日本のマスメディアではカマラ・ハリスの優勢、少なくとも互角という予想でしたが、蓋を開けてみるとトランプの圧勝でした。しかも共和党は上下院の議席数も制するトリプルレッド(大統領、上院、下院の3冠)を達成しました。来年アメリカおよび世界の政治情勢は激変するでしょうし、その余波は日本にもろにかぶってきますね。
B 最終的な党派別獲得議席数は表の通りです。左が新しい議席数、次が増減数、右が選挙前議席です。自民党が65議席も減らしたのはやはり「政治とカネ」、裏金問題に対する批判が強かったせいだと思います。裏金議員46人中当選したのが18人ですが、その中には萩生田、西村、世耕(離党して無所属で立候補)など旧安倍派の重鎮も含まれています。萩生田氏は統一教会疑惑の中心人物でもありますね。そういう点では世論の裏金批判も中途半端な印象です。
B 前川喜平さんと田中優子さんが共同代表をつとめる「テレビ輝け!市民ネットワーク」という団体が、テレビ報道の公正中立を求めて、6月27日のテレビ朝日ホールディングスの株主総会で、「政権の見解を報道する場合にはできるだけ多くの角度から論点を明らかにする」などの内容を定款に追加する」といった放送法の趣旨にのっとった株主提案をしました。結果的に否認されましたが、この件で田中さんが「アークタイムズ(Arc Times)」というネットメディアで事情説明をした内容に関して、テレビ朝日放送番組審議会委員長の見城徹氏と同氏経営の出版社、幻冬舎がアークタイムズの尾形聡彦代表や田中優子氏らを名誉棄損で2000万円の損害賠償訴訟を起こしています。その第1回口頭弁論が9月26日に行われ、その後に尾形、田中両人などが記者会見をして、カンパなどの訴訟支援を訴えました(写真)。
B 『プランデミック戦争』については簡単にふれます。「プランデミック」というのは著者の造語らしく、「計画されたパンデミック」という意味です。「プラン」で「パンデミック」ということですね。原口議員自体、コロナワクチン接種が原因で悪性リンパ腫にかかったといい、それが彼にコロナワクチン問題に取り組ませることにもなったようです。
B 自民党は石破茂新総裁が決まり、臨時国会で首相に指名され、ただちに組閣を実施しました。総裁選のころは「予算委員会の論戦を経て国会を解散する」と言っていたのに、いざとなると前言を翻して10月9日に解散、総選挙は同月15日公示、27日投開票の日程が決まりました。
 このところ矢継ぎ早に立憲民主党は野田佳彦、公明党は石井啓一とそれぞれ新代表が決まりました。野田新代表が保守色を強めたことで、自民党の混乱に劣らず、野党もばらばらの状態で、とても団結して自民党に当たる態勢は取れていませんね。今回の選挙は稀に見る混戦になり、どういう結果になるのか、なかなか予想もつかない状況です。
その中で注目されるのは、高井たかし(崇志)幹事長が埼玉13区・比例北関東ブロック、経済政策を担当している強力スタッフの長谷川うい子(羽衣子)が比例北関東ブロックから出馬するほかに、政府代表として国際紛争の現場で活躍してきた伊勢崎賢治が比例東京ブロックから出馬することです。
7日の会見で伊勢崎は「余生をれいわ新選組に捧げる決意である」と力強く述べていました。著名な彼の参戦は、れいわにとって大きな力になると思います。れいわのホームページでは「真綿で首を絞められるようにじわじわと生活と将来への不安がつのっていく。本来ならこれはマクロな国政の失策が累積した結果であるが、マイノリティ・異邦人に、大衆の注意を向けさせる。同胞人の機会を蝕んでいると、アラ探しをさせる。それをこれよとばかりに吹聴させ、またはその喧伝を黙認することで、マクロな失策をマイノリティのアラで覆い隠す。国を愛することはやぶさかではないが、こんな愛国主義は御免被りたい」と書いています。
B 山本太郎代表は8日の参院質問で、とくに地震と大雨のダブルパンチで悲惨な状況に見舞われている能登地区救済に関して補正予算も作らないままに解散しようとしている石破政権に対して厳しく追及していましたが、17人の候補を擁立した記者会見では、野田代表選出で自民党政権とたいして差がなくなったように見える立憲民主党にも激しい闘志を見せていました。消費税廃止や積極財政などで当初から立憲とは相容れない関係でしたが、原則として現状容認に傾いた国家安全保障体制などをめぐり、もはや共同歩調を取る姿勢はないですね。
A 泉房穂・元明石市長が言う通り、彼はモンスターですね。おそらくこれまでの人生は順風満帆で、上から頭を押さえつけられたことはないのでしょう。たまたま出先で県議会百条委員会の中継を見ましたが、まったくの無表情、およそ人間らしい感情が感じられませんでした。
A こちらでもまったくセミの声が聞こえません。朝の洗顔で水道の蛇口をひねると、高温?の湯が出てきてびっくりします。
B 山本太郎の演説と石丸伸二のそれを比べてみると、その差は明瞭です。たとえば以下は和歌山市での山本太郎の街頭演説です(2.18)。
 これに関連して、最近、たいへん興味深い本を読みました。ダグラス・ラシュコフ『デジタル生存競争』(原題 Survival of the Richest、境屋七左衛門訳、ボイジャー、2023)で、こういう恐ろしいことが書いてあります。
C 私はインターネット上の情報を丁寧に(才覚をもって)探せば、がれきの中にも価値ある情報が多く存在することを示す「情報通信講釈師」を自称しています。したがって、今回の都知事選に関しても、ネット上の言論を渉猟して紹介しつつ、あわせて私の見解もお話したいと思います(下図は読書会報告のPPTファイルの1画面。北川高嗣・筑波大学名誉教授の評価で、既存政党の混乱ぶりを鋭く指摘している)。
B いよいよマスメディアが登場しました(^o^)。今回はっきりと可視化されたのがメディアの悲惨な状況でもありました。その象徴的事例として、ここでは朝日新聞政治部記者K氏の蓮舫批判というか、これが政治部記者なのかと根本を疑わせるケースに触れておきます。
先日、ある会合で汐留シティセンターの42回レストランから朝日新聞社屋を望む機会があったけれど、再開発ビル群に囲まれた朝日新聞ビルのなんと小さく見えたことか。後ろに広がるのが築地市場跡地ですが、その再開発事業を推進するのは、明治神宮外苑再開発も手がける三井不動産を代表企業とするグループで、構成企業にはトヨタ不動産、読売新聞グループ本社、鹿島や清水建設、大成建設、竹中工務店、日建設計、パシフィックコンサルタンツとともに朝日新聞社も名を連ねています。
A 我々としては、地道にやっていくしかないですね。昨日は事務所のポスターを張り替えました。 
B そこに新風を巻き起こしたのが石丸候補でした。安芸高田市長としての活躍ぶりに興味を持ち、選挙中盤の街頭演説に多くの聴衆が集まるのを見て、一時は打倒小池百合子の期待を抱いたほどでした(写真は新宿での石丸候補と聴衆)。彼はたしかに無党派層、若年層の支持を集め、それが蓮舫を上回る166万票も獲得した理由です。蓮舫候補の128万票をたすと、294万票で、わずかではあるが、小池票を上回っています。小池百合子が勝ったとはいえ、内実を見ると、圧勝とは言えないですね。
ーということを考えると、2位の候補に投票し小池打倒をめざすのがいいけれど、もはや小池3選阻止は無理と考え、意中の人に投票したわけで、これはこれで見識とも言えます。そういう人が安野さんに投票した人も含め27万人いたということでしょう。
B 都知事選で同時に行われた9選挙区での都議補選では、自民党は8人を擁立しながら当選は2人で、裏金自民への批判の風当たりは弱まっていないこともわかりました。
B 今更ながらとは言うものの、まっとうな判断が出てほっとしました。従来の判決ではクロであるものをシロと言い含めるために、やたらに複雑な判決になりがちですが、すなおに考えればこういう判断になるしかないと思わされる明解な判決文でもあります。
 戦後の貧しさから立ち直り、やがて高度経済成長になり、みんな故郷を離れて都会に出るようになりました。団地やニュータウンに住み、生活は豊かに、そして便利になったけれども、かつての人びとが大事にしていた大切なものも失われた。
B 第213回通常国会は6月23日に閉会しました。歴史的な評価は後世の史家に委ねるとして、ここ数年、政情を見てきた身には、最低の国会だった気がしますね。閉会間際の19日に岸田政権初の党首討論があり、立憲民主党(泉健太)、日本維新の会(馬場伸幸)、日本共産党(田村智子)、国民民主党(玉木雄一郎)の各党首が、政治資金規正法改正のザル法ぶりなどを批判して、岸田首相に「国会を解散し改めて国民の信を問うべきだ」と迫りましたが、岸田首相はただ突っぱねるだけ。玉木代表の「あなたはいま四面楚歌ですよ」という指摘に対して「私自身は四面楚歌であるとは感じておりません」と答える一幕もありました。総じていえば岸田首相の相変わらずの無責任ぶりと、野党側の迫力不足を感じさせられました。
 例によって、㏚です。