●乳幼児の約2割がスマホを毎日見ている(2017年10月発表)

ベネッセホールディングス「第2回 乳幼児の親子のメディア活用調査」
調査日:2017年3月
調査対象数:3400名
詳細データ:http://berd.benesse.jp/up_images/publicity/press_release20171016_2media.pdf

 ベネッセホールディングスの社内シンクタンクであるベネッセ教育総合研究所は、2017年3月に首都圏在住の0歳6ヶ月~6歳までの乳幼児を持つ母親3400人を対象に「乳幼児の親子のメディア活用調査」を行った。

 その結果、乳幼児の約2割がスマートフォン(以下、スマホ)に「ほとんど毎日」接していることが分かった。年齢別に見ても驚くことに、0歳後半の乳児でも2割がほぼ毎日使っている。本調査の1回目が実施された2013年と比較すると、16.5%増加している。また、1歳児では24.4%、2歳児は最も多く25.9%に達している。
 どんな場面でスマホを使わせているのかを見ると、最も多いのが「外出先での待ち時間」で33.7%、次いで「子どもが使いたがるとき」が29.7%、「子どもがさわぐとき」が23.5%となっている。2013年と比較して増えているのが「子どもがさわぐとき」で6.5%増、「親が家事で手をはなせないとき」は7.7%から15.2%へと7.5%増えた。
 スマホ利用の低年齢化が進んでいることがよく分かるが、その一方で、スマホに接している時間は15分未満が約7割を占める。1~4時間以上は12.8%だ。4時間以上が1%程度いるとは言え、多くの母親がある程度制限している様子が見て取れる。
 「目や健康に悪い」「夢中になりすぎる」などデメリットについても7~8割の母親が懸念を示している。また、外遊びやおもちゃで遊ぶ時間などとのバランスも4年前とそれほど変わってはいない。

 調査企画・分析メンバーである汐見稔幸氏(白梅学園大学学長、東京大学名誉教授)は、「乳幼児のメディア利用に対して社会の方が過度な心配をしなければならない、という結果ではありませんでした」と語っている。また、汐見氏は今後のメディアの可能性に触れ、こう述べている。
 「電子絵本などが普及し、3D映画のように立体的な映像を手軽に楽しめるようなツールが出てくることも予想されます。(中略)その活用の仕方を家庭が模索することによって、各家庭でより豊かな親子関係と親子の会話を楽しむ時間が増えることを期待しています」
 手前味噌になるが、サイバーリテラシー研究所でも、親子で読みながらサイバーリテラシーを学べる「サイバー絵本」を掲載しているので、よろしければご一読ください。

 

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