新サイバー閑話(94)

<平成とITと私①『ASAHIパソコン』そして『DOORS』>8月8日発売

 本新サイバー閑話で連載していた「平成とITと私」が<平成とITと私①『ASAHIパソコン』そして『DOORS』>としてサイバー燈台叢書第4弾として8月8日に発売予定です。アマゾンおよび三省堂本店など一部書店で購入できます。定価1350円(税込み1485円)です。

 私がパソコン黎明期にパソコンのやさしい使いこなしガイドブック、『ASAHIパソコン』を創刊したのはすでに35年前、1988年10月でした。翌1989年から元号の平成が始まります(1989年はベルリンの壁崩壊の年)。インターネット台頭期にその情報誌、『DOORS』を創刊したのは1995年、平成7年でした。
 私は2000年代には、IT社会を生きるための基本素養、サイバーリテラシーを提唱し、その後もIT社会を継続的にウオッチしてきましたが、本書は「私家版・日本IT社会発達史」として『ASAHIパソコン』および『DOORS』の経過を記したものです。
 日本の平成はひと口に「失敗の時代」として総括され、それはたしかに日本が経済的にも、政治的にも衰退していく時代でしたが、コンピュータの視点から見ると、パソコンがだれもが親しむ「文房具」になり、ノートパソコンからスマートフォンへと端末は高機能化、小型化、しかも低価格化していき、インターネットが社会を激しく変えた時代でした。1995年に普及し始めたインターネットはその後、爆発的に発達、今では社会の基本インフラになっています。インターネットのない社会はもはや考えられないですね。
 この間に私が何をしてきたかを記録しつつ、その間のパソコンやインターネットの発達史を振り返る形になっているので、あのころのパソコンはどんな形でいくらしたのか、どんなソフトが使われていたのか、コンピュータ、およびインターネットの発達に貢献したのはどんな人だったのか、などIT社会進展の生きた記録になっていると自負しています。
 目次は以下の通りです。

PARTⅠ 『ASAHIパソコン』まで
<1>熊澤正人さんを悼む
<2>『アサヒグラフ』のコンピュータ特集
<3>最先端技術の世界に挑む

PARTⅡ 『ASAHIパソコン』の栄光
<4>ムック『ASAHIパソコン・シリーズ』の刊行㊤
<5>ムック『ASAHIパソコン・シリーズ』の刊行㊦
<6>パソコン黎明期の熱気と『ASAHIパソコン』
<7>『ASAhIパソコン』創刊、即日増刷
<8>相棒にして畏友、三浦賢一君の思い出
<9>私がインタビューした人びと
<10>いざ鎌倉、源氏山大花見宴

PARTⅢ 『DOORS』の不運
<11>インターネット誌『DOORS』創刊
<12>『DOORS』は3Dメディア
<13>短命の中の豊穣
<14>突然の強制終了

 本書にご登場いただいた方は120人を超えます。折々に話を聞いたこの道の権威、『ASAHIパソコン』などで協力いただいた多くの先達・仲間、その間、続けてきた花見の常連客―。「私家版・日本IT社会発達史」と名乗りはしても、きわめて個人的な懐旧談に名前を記載させていただいたご無礼をどうかご寛容ください。すでに鬼籍に入られた方々、いまは連絡もできない方々も含め、みなさん、いろいろお世話になりました。また、本来ならあらためてご挨拶するなり、送本させていただくなりすべきでしょうが、これもコロナ禍など諸般の事情で思うにまかせぬ状況です。この点もよろしくご推察ください。

 私が朝日新聞出版局に在籍した平成の前半3分の1の出来事が本書に収録されており、その中心が『ASAHIパソコン』と『DOORS』の創刊でした。その後も朝日新聞総合研究センター、明治大学や情報セキュリティ大学院大学、サイバー大学などを経つつ、持論のサイバーリテラシーを通して、IT社会の出来事をウオッチしてきました。令和に入ってからは、コロナ禍を契機にZoomサロンOnline塾DOORSを主宰、2023年夏までに65回を数えました。この<平成とITと私>シリーズは平成末年まで続ける予定です。