さとしくん
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みきちゃん
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お父さん
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お母さん
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サイバー博士
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この連載の主人公
小学4年生 |
さとし君のお姉さん
中学1年生 |
さとし君の
お父さん |
さとし君の
お母さん |
サイバーランドから
やってくる謎の博士 |
電磁波のことを自分でも調べて
上手にケータイを使おう |
ケータイからは電磁波が出ていることは前にお話ししましたね。飛行機や医療機器への影響もあるので、場所に応じたケータイマナーが必要でした。今回は、その電磁波についてもう少し学んでみましょう。 |
電磁波のことを勉強しよう |
電車の中の
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さとし君は新しいスニーカーを買いに、お母さんと電車で買い物です。 「最近は車内で電話している人も少なくなったわね」 「前は多かったの?」 「大声で話す人もいたわよ。マナーを守るようになったのはいいことね」 そのとき、お母さんのひざの上に置いたバッグがブルブルッとふるえました。 「なに!?」 「ケータイよ。マナーモードにしてるの」 「ああ……。でも、電車の中では電源を切らなくちゃいけないんじゃないの?サイバー博士がいってたよ」 「サイバー博士?」 「い、いや、お父さんがいってたよ」 「今年の九月から新しいルールになったのよ。優先席の近くは電源を切る、それ以外の場所ではマナーモードにするの。もちろん、電話は禁止。 これまでは鉄道会社ごとにルールがバラバラだったんだけど、東京周辺の十七の会社が話し合ってルールをいっしょにすることになったのよ」 |
優先席の
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「心臓に機械を入れている人は大丈夫なの?」 「ああ、ペースメーカーのことね。たしかに電磁波が機械に影響を与えることはあるのよ。電車のケータイマナーは着信音や話し声だけじゃなく、医療機器を使う人への気づかいもあるのね。 調査では、ペースメーカーから二十二センチ以上はなれていると安全という結果が出てるの。優先席の近くでは電源を切るのはそのためね」 「電磁波って人間の体には悪くないの?」 「さあ、どうなのかしらねえ。……それにしても、さとし、ずいぶんいろんなことを知ってるのね」 「へへ、ケータイがほしいから勉強してるんだ」 |
長い時間の利用はやめ、アンテナを立ててね
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「だいたい電磁波ってなに?」 | |
言葉どおり電気と磁気が影響しあってできる波のことじゃよ。エックス線、紫外線、可視光線、赤外線、電波などいろいろな種類があるんじゃ。 | |
「人間が作ったものなの?」 | |
いいや。そもそも太陽光線も電磁波の仲間なんじゃよ。それを人間は人工的に作り出して生活に役立ててきた。電波は通信や放送に、エックス線は病院で診断に使われておる。 | |
「ケータイもそのひとつだね」 | |
ケータイに使われているのは極超短波という電波の一種じゃな。 | |
「人工の電磁波は体に悪いの?」 | |
自然だからいい、人工だから悪いと単純にはいえないな。だから、電磁波が人の体にどんな影響があるのかたくさんの人が研究をしているんじゃ。 WHO(世界保健機関)という国際的な組織でも、健康や環境への影響を調べていて、日本も参加しているんじゃ。たとえば、頭の近くでケータイをずっと使う場合、脳しゅようという病気が心配されていたんじゃが、影響はないという研究結果が発表されておる。 |
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「じゃあ、安心なんだね」 | |
うーん、そうじゃな。われわれの生活で通信や電気製品がごく身近なものになってからせいぜい五十から六十年、ケータイはまだ十年くらいじゃからな。全部わかったとはいえないな。高電圧送電線のそばなど高いレベルの電磁波を浴びる場所では子どもの白血病の発生率が高まる可能性があるという報告もあった。ケータイの発する電磁波は脳しゅようを起こす危険があると警告する学者もいるんじゃよ。 | |
「え?こわいね」 | |
とはいえ病気の原因が電磁波だとはっきり証明されてはいないんじゃがな。 | |
「それじゃ、どうしたらいいの」 | |
子どもたちの健康と安全を考えるのは大人の責任じゃな。 でも、わしはさとし君にも、自分の使う道具のことを知って判断していく力を身につけてほしいんじゃ。お父さん、お母さんや先生と電磁波について調べてみるのもいいじゃろう。 ケータイについては、なるべく電磁波をあびないように長い時間は使わず、使うときは必ずアンテナを立てるようにすべきじゃな。 |
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新聞掲載:2003年12月24日
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