さとしくん
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みきちゃん
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しんごくん
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ドクター・
クラッカー |
サイバー博士
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この連載の主人公
小学4年生 |
さとし君のお姉さん
中学1年生 |
さとし君のおさななじみ
小学4年生 |
サイバー博士の宿敵
暗闇の支配者 |
サイバーランドから
やってくる謎の博士 |
「いろいろなメロディーや歌を
聞けるのはどうしてですか?」 |
ケータイの着信音に自分のすきなメロディーを使っている人も多いと思います。最近では、歌入りの曲まで聞けるようになりました。でも、どうしてケータイでいろいろな曲をならしたりできるのでしょう? |
楽しい着メロもほどほどに |
ケータイから
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きょうはひさしぶりにようちえんからのおさななじみ、しんご君の家へ遊びに行くことにしたさとし君。しんご君の家ではテレビゲームをすることが多く、いつも帰るのがおそくなります。 「おじゃましまーす」 「気にしなくていいよ。いまの時間はいつも、家族はだれもいないから。それより、はやくゲームをやろうぜ」 「うん」 ひとしきりゲームで遊んでいると、とつぜんケータイがなりだし、まるでCDのようにきれいな音でアイドル歌手の歌とメロディーが流れてきました。 「いま、しんごのケータイから音楽が聞こえたけど」 「おれのケータイは最新だからね。それにカメラやゲームだってついているんだ」 「うわー、すごいね。ちょっとぼくにも見せてよ」 さとし君はケータイを見せてもらうことにしました。 |
新しい音楽を
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「どうやって、さっきの音楽を聞くの?」 「ここをこうやってこうすると、ほら」 「わー、すごいなぁ。みきねぇのケータイとはちがうよ」 「へへ、すごいだろ。ただの『着メロ』じゃなくて、歌まで聞ける最新のケータイだからな」 「ほかの曲はないの?」 「新しいのをかんたんにダウンロードできるよ」 「なに?ダウンロードって」 「ケータイからその場で曲を買えるっていうことだよ」 「あ、これぼくが大すきなやつだ」 ふたりはメロディーにあわせて歌いだしました。 「しんご! うるさいぞ!」 となりの部屋からとつぜん大きな声が聞こえてきました。 「いけねぇ、あにきがいたのか」 |
「着メロ」はしくみとマナーを知ってから
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しんご君のお兄さんにしかられたようじゃな。 | |
「ちょっと調子にのりすぎちゃった。でも、しんごのケータイはなんであんな音楽を聞けるの?」 | |
「着メロ」というのはケータイの受信を知らせる曲、「着信メロディー」の略じゃ。しんご君のケータイのように着メロだけでなく歌詞まで聞けるようになったのはさいきんのことで、いまでは六十四種類もの曲を出せる。音が出るところをスピーカーというのじゃが、それもどんどん新しくなっており、それだけきれいな音が出るようになったわけじゃ。 | |
「だからしんごのはみきねぇのよりもすごいんだね」 | |
しんご君のケータイとみきちゃんのでは音をならすしくみがちょっとちがう。メロディーのデータをダウンロードするのはいっしょじゃが、そのデータがいろいろあっての。みきちゃんのデータにはメロディーの楽譜だけが入っていて、それをケータイが演奏している。しんご君のほうは、データにすでに演奏した音が入っていて、それを再生しているのじゃ。しかし、しんご君はちょっと心配じゃの。 | |
「なんで?」 | |
しんご君のダウンロードした曲は音がきれいな分、たくさんのデータが入っている。つまり、それだけ料金がかかるわけじゃ。通信料をふくめると一曲で一〇〇〜二〇〇円にもなるじゃろうな。 | |
「しんごは、ケータイ料金は親がはらってるっていってたよ」 | |
うーむ。それならなおさらじゃ。もしかしたら、あいつがかかわっているのかもしれん。おカネを気軽に使うようにあいつがしむけているとしたらこまったものじゃ。 | |
「むだづかいはいけないよね」 | |
それと、もうひとつ。着信メロディーを楽しむのはいいけれど、むやみやたらと大きな音でならしてはいかんぞ。電車や静かな場所ではちゃんと「マナーモード」にして、メロディーや歌を流さないようにしておくことを忘れてはいけないよ。 |
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新聞掲載:2003年11月12日
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