さとしくん
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みきちゃん
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お母さん
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サイバー博士
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?
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この連載の主人公
小学4年生 |
さとし君のお姉さん
中学1年生 |
さとし君の
お母さん |
サイバーランドから
やってくる謎の博士 |
みきちゃんの
メル友 |
「知らない人から変なメールが
送られてくるのはなぜ?」 |
前回お話ししたように、ケータイのメールはだれとでもやりとりできる便利な道具ですが、なかにはこの道具を悪いことに使う人たちもいます。知らない人から送られてきたメールには注意しましょう。そこには危険なワナがいっぱいあります。 |
ケータイの中の悪魔? |
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携帯電話・PHSなどのサービスを提供する6グループによせられた苦情・相談件数(総務省調べ)は2001年6月には14万件を突破したが、最近では5万件前後にまで減っている。
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サイバー博士と
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最近、みきちゃんのようすが変です。さとし君もお母さんもみきちゃんになにか心配ごとがあるのではないかと気になっています。 「みき、どうしたの?いつもソワソワしておちつかないわね」 「なんでもないわよ」 「みきねぇは変だよ。この前もなんか急にかくしたんだよ」 「うるさいわね。なんでもないったら」 みきちゃんはおこって自分の部屋にとじこもってしまいました。 「さとし、ちょっとお姉ちゃんを見てきてよ。いったいどうしたのかしら」 さとし君がみきちゃんの部屋に入ろうとしたときです。小さな悲鳴が聞こえてきました。 「どうしたの!?」 「へんな、おじいさんがケータイから出てきた!!」 |
メールで
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「ワシじゃよ、さとし君」 「あっ、サイバー博士。どうして出てきたの」 「みきちゃんがあぶないことをしようとしたので、しかたなく止めに出てきたんじゃ」 「えっ??? さとし、この変な人知ってるの?」 「ワシはインターネットの上に広がるサイバー空間(サイバースペース)に住んでおるのじゃ。みきちゃん!! 知りもしない人と会う約束などをしちゃいかんな」 「…………」 どうやら、みきちゃんは知らない人とメールでやりとりしているあいだに、なんとなく親しくなって、今度、会うことにしたらしいのです。 「メールだけで相手を信用するのはいけないよ。悪いことを考えている人かもしれんからね」 「だって、私と同じくらいの年の男の子だっていってたよ。すごくやさしいんだもん。きっといい人だよ」 |
メールには危険なワナがいっぱいあるぞ
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もちろん、メールで友だちをつくったり、なかよくなることはいいことじゃが、たったひとりで会いにいくのは危険じゃ。最初に年齢やほんとうの名前を名のったのはどちらかな? | |
「うーん、たしか私だと思う」 | |
それじゃ、相手が大人の男性でも、みきちゃんにあわせて中学生のふりをすることもできるじゃろ。これを“なりすまし”というんじゃ。 | |
「ウソをついて誰かの真似をすることだね」 | |
そうじゃ。アメリカでは大人が子どもになりすましてメールで呼び出し、ゆうかいするという事件もおこっているんじゃよ。女性のふりをして男性をさそい出して、おカネをむりやりうばう事件もあった。 | |
「ほんとー? こわい」 | |
メールは世界中の人に送れるから便利なんだが、それはほしくないメールも送られてくるということになるんじゃ。みきちゃんがほかで使ったメールアドレスが外部に漏れたり、売られたりして、他人にわたることもある。アドレスを教えなくても、コンピュータで自動的にいろんなアドレスをつくって、あてずっぽうに送ってきたりもするんじゃ。 商品広告のためや、おカネをだまし取ったりするためのメールも増えている。これを「迷惑メール(スパムメール)」というんじゃが、迷惑メールにこまって相談する件数が、多いときで一カ月に十四万件もあったんじゃよ(イラスト参照)。 |
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「そんなにたくさん!!」 | |
広告メールに書いてあったURL(ホームページの住所)に接続したら、何万円ものおカネを請求されたというサギ事件もあった。 | |
「メールってあぶないんだね」 | |
全部があぶないわけじゃないよ。みんなが使い方をちゃんと知らないといけないのじゃよ。メールで知り合った子と会うのもいいんじゃが、最初はお母さんといっしょに行った方がいいじゃろな。
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「そうするわ」 |
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(M)
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新聞掲載:2003年5月28日
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