さとしくん
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まいちゃん
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みきちゃん
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お母さん
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サイバー博士
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この連載の主人公
小学4年生 |
さとし君の
クラスメート |
さとし君のお姉さん
中学1年生 |
さとし君の
お母さん |
サイバーランドから
やってくる謎の博士 |
「ケータイでメールを送ることが
できるのはなぜですか?」 |
みなさんはケータイで声だけでなく文字も送ることができるのを知っていますか? 電子メールといいます。さとし君は友だちのまいちゃんがケータイから文字を送っているのを見てびっくり。いったいどんなしかけになっているのでしょう。 |
メールは小包みのように 小さくわけて送られる |
ケータイは
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公園にあそびにいったさとし君。ベンチにすわって熱心にケータイを見つめているまいちゃんをみつけました。 「まいちゃん、なにやっているの」 「あっ、さとし君。いまお友だちからきたメールを見てるの」 「メール?」 「知らないの。ケータイで送る手紙のことよ」 「ケータイで手紙が送れるの!?」 「ほら」 まいちゃんのケータイを見てびっくり。文字がびっしり書いてあります。 「ケータイは電話だけじゃないんだ。なぜ文字が送れるんだろう?」 さとし君は不思議でなりません。 |
メールの返事は
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家に帰ると、いつものようにお姉さんのみきちゃんがケータイを持ちながら、おやつを食べています。でも、ひっきりなしに着信の音がして、そのたびにみきちゃんはケータイをのぞき込んでは、なにやら指で打っています。 「みきねぇもメールやってんだ。いったいなにを指でおしてるの?」とさとし君。 「メール書いてんのよ」 「ケータイで字が書けるんだ」 「ほら、数字のボタンに文字も書いてあるでしょう。ここをおして書くのよ」 横で見ていたお母さんがちょっとあきれて、いいました。 「みき、そんなにちょこまかとメールをやりとりするのは、いいかげんにしたらどうなの」 「だって〜、かめレスできないでしょ」 「かめ?レス?」 「そう、かめのようにおそい返事(レス)をしたら、みんなおこるもん」 「それじゃ、どのくらいで返事してるの」とお母さん。 「二〇分以内が限度ね」とみきちゃんは当たり前の顔をしていますが、さとし君もお母さんもちょっと驚いたようです。 |
音も文字もいったん数字に変換されて世界中に送られる
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ケータイで文字も送れることを知っておどろいたかな? | |
「文字も声と同じように電波で飛んでいくのかな」 | |
基本的には同じじゃが、電子メールは相手の人がケータイを持っていなくてもとどくんじゃよ。 | |
「えー、どうして?どこにとどくの」 | |
さとし君の家にもパソコンがあるじゃろう。メールはケータイからパソコンにとどけられるし、そのぎゃくで、パソコンからケータイへメールを送ることもできる。 | |
「まるで、博士みたいだね」 | |
シーッ!! わしの正体は、まだ、さとし君しか知らないのじゃから、ほかの人に話しちゃダメじゃよ。 | |
「ゴメン、ゴメン。約束だったものね」 | |
それはそうと、ケータイでなぜ文字を送れるのかを説明しよう。ケータイのサービスが始まったころは、アナログ方式といって、声をそのまま電波にして送っていたので、文字は送ることができなかった。声や文字をいったん数字に変えて送るデジタル方式になって、メールを送れるようになったんじゃ。 一九九九年にケータイがインターネットとむすびついてから、どのケータイにも、パソコンにも、メールを送れるようになった。NTTドコモの「iモード」が最初じゃったが、いまではどのケータイも同じサービスをしている。 |
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「インターネットって?」 | |
世界中に広がる通信ネットワークのことじゃ。そのおかげで、ケータイで天気予報やニュースなどいろいろな情報を見たり、ショッピングをしたりできるようになったわけじゃ。 しかも世界中の人とメールのやりとりができる。さとし君の友だちがお父さんの転勤にあわせてニューヨークに行ったとしても、その友だちがパソコンを持っていれば、メールのやりとりができる。 インターネットにつなぐときには“パケット通信”という方法でデータを送る。これは、データを小さく小包のようにわけて、それぞれにあて名をつけてバラバラに送り、相手にとどいた段階でもとのかたちにもどす仕組みじゃ。こうすると、通信回線を有効に利用できるので、普通のメールなら二円以下ですむんじゃ。 |
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(M)
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新聞掲載:2003年5月14日
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