東山「禅密気功な日々」(8)

ウエブ<気功と健康>について

 藤田正和さんのウエブ「気功と健康」が禅密気功普及に果たした役割は大きい。藤田さんは40代のころ過労から体調を崩したのがきっかけで朱剛先生と禅密気功に出会ったという。朱剛先生の人柄に引かれたことも大きかったらしい。それ以来、朱剛先生の師である劉漢文師にも教えを受け、気功に精進してこられた禅密気功大先達の1人である。

「気功と健康」は1996年の開設で、私が<「気圧の魔」研究会報告>を立ち上げたのより2年ほど早い。まさにウエブ黎明期の快挙である。

 気功の紹介と説明、実践例、参考文献紹介、よもやま話など、気功のすべてを網羅したと言っていい内容で、その経験の豊富さ、理解の深さ、添えられた写真の見事さ、どれをとってもすばらしい。

 禅密気功に関しては、<我々現代人には、姿勢が悪いために健康に支障を来たしている病気あるいは「未病(半病人)」の人が多くなりつつあるのではないでしょうか。気功の本来の目的は、「未病を治す」事だと言われています。特に、背骨のゆがみの是正と、気の滞りの除去と流れの円滑化を功法の基礎(築基功)に据えた禅密気功は、理にかなった健康法だと思います>記されている。私が大いに納得したのは「気功を練習していて常々感じるのは、その習熟曲線が直線ではなく、階段状、それもかなり段差のある階段状だということです」(気功徒然草「気功の階段」)という文章だった。

 2016年まで逐次更新されてきた結果だが、惜しいことに、レンタルサーバーの都合でそれ以後は更新されず、クローズされた形になっている。

 藤田さんによれば、その際、いくつかの項目でリンクが途切れたり、アクセス数のカウントができなくなったりしたらしい。100万件をめざしたアクセス数は90万件ほどでストップ、「気功めやす箱」のデータも失われた。とくにユーザーとの双方向向けコミュニケーションの道具だったBBS機能が失われたのが残念だったという(いまはフェイスブックで情報発信されている)。

 しかしこのウエブが禅密気功普及に果たした意義は大きいだろう。鎌倉教室に通う人の中にも、いまだに「気功と健康」で気功を知ったという人が結構いる。当初の目的は十分果たされ、いまも禅密気功の道しるべとして貢献している。その努力に敬意を表し、ここに紹介させていただいた(ちなみに藤田さんは「禅密気功」のウエブも立ち上げられたとか)。

 彼は国際派ビジネスマンとして国内外で活躍しつつ、テニス、カメラ、バードウオッチングなど多彩な趣味を楽しんでおられる。つい先日も仲間と3週間のエーゲ海クルーズに行ってきたと言い(写真はそのクルーザー)、私が電話したときは「明日から軽井沢でテニス合宿」だとか。1946年生まれ、私よりはやや年少ではあるが、まことにすばらしい「壮年」生活である。これも気功のおかげだろう。
 ギリシャは私のあこがれの地であり、まだ30代のころ、1カ月ほど休みをとってアテネ、スパルタ、オリンピア、デルフォイ、クレタ島、ロードス島などを放浪したときの海と空の碧さが懐かしい。

 

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