<64>情報を生かすも殺すも使い方次第(05/7/10)
山口県立光高校で3年生の男子生徒が教室に火薬入りの瓶を投げ込んで、58人の生徒が重軽傷を負うという事件があった。
爆発物を使用するという無差別テロに近い犯行も驚きだが、インターネットのホームページを参考に自分で作ったという報道に気分が暗くなった。
男子生徒は市販の花火をほぐして火薬を取り出し、清涼飲料の瓶に入れて導火線を取り付けた。中には釘や金属片も混ぜて殺傷力を高めていた。男子生徒には被害の痛みなど想像できなかったのだろう。
2002年にも当時の高校2年生がインターネットで調べて爆弾を作り、東京の有明で爆発させた事件があった。また2000年に東京・歌舞伎町のビデオ店で起きた爆発事故も、高校2年生がインターネットから得た知識で爆弾を作った。この生徒は中学時代から製造方法を研究していたという。
インターネットは事実やウソがごちゃ混ぜになった巨大な情報の海だ。この海からはキーワード一つであらゆるマニュアルを見つけ出すことができる。爆弾や毒ガスの作り方もある一方で、いろいろな科学実験のマニュアルや、勉強・趣味・生活に役立つ情報もたくさんある。
科学は生活を豊かにした反面、人を殺す爆弾も作った。しかし火薬、爆発という現象が悪いのではない。上手に使えばトンネルを早く掘ることもできるし、きれいな花火も作れる。自動車だってガソリンを爆発させてエンジンを動かしている。要するに人の使い方次第だ。
光高校の事件を受けて、政府ではインターネット上の違法・有害情報の規制を強化する検討を始めた。インターネットを利用する私たちが使い方を知らないと、結局は「規制」ということになってしまう。
インターネットという豊かな海が“遊泳禁止”だらけになっては面白くないだろう。いま、そんな海を守る知恵がみんなに求められている。(KY)
投稿者 Naoaki Yano : 2006年06月11日 22:15