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2006年05月30日

<47>匿名の人の善意が生んだ物語が本に(05/3/6)

 昨年以来、インターネット上で話題になった掲示板やブログ(日記を書くように文章などを簡単に掲載できるサイトの仕組み。この記事もブログで発信されている)が、相次いで書籍として販売されるようになっている。

 『電車男』『実録!鬼嫁日記』などで、とくに『電車男』は50万部を超える売り上げを達成するほどで、すでに漫画化され映画化も決定している。

 『電車男』は掲示板に投稿された書き込みが元になっている。偶然乗り合わせた電車で酔っぱらいにからまれそうになった女性を、自らをオタクと称する男性(電車男)が助けた話を投稿したところから始まる。

 これまで女性とつきあったことのない電車男が掲示板に相談を投げかけ、多くのアドバイスや励ましを受けつつ、最終的に助けた女性と結ばれる。昨年話題になった「冬のソナタ」並みの純愛物語だ。
 このやりとりは数千もの膨大な投稿になったため、内容をまとめたホームページが作られ、それが出版社の目にとまって小説化されることになった。

 このほかにも利用者同士が質問・回答をするQ&Aコミュニティから生まれたお話もある。家族の問題に関する相談に対して、利用者が親身に回答する中から小さな奇跡が起きるという物語だ。

 かつてインターネットを「便所の落書き」と言った人もいるし、この連載でも指摘したように、ネット上には今でも危険な情報がたくさんある。しかしこのどちらの作品も、匿名の人たちが善意から主人公を助けた結果、生まれた。またこれまでネット上の小説が書籍化されることはあったけれど、掲示板でのやりとりが書籍化され、ここまで多くの人に読まれたのは初めてのことだろう。

 こうした作品はすべてインターネットで無料で読むことができる。ちょっと内容を知りたい人はホームページを見てみよう。

 また書籍版の方では、掲示板の雰囲気をそのまま紙面に再現するなどの工夫がほどこされている。すでにネット上で読んだ人も書籍版に目を通してみたらどうだろうか。(SM)

投稿者 Naoaki Yano : 2006年05月30日 14:38

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