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2006年05月30日

<46>「ITで安全を守る」試みと人権保護のバランス(05/2/27)

 連載の第35回でGPSケータイによる位置確認サービスについて説明したのは覚えているかな? IT技術を利用した子どもの安全対策は、GPS以外にもある。例えばICタグを使って登下校を確認するシステムがそうだ。

 東京にある立教小学校では、子どもたちがキーホルダーのようなICタグを持って学校に通っている。ICタグとは、電波を使って情報を送受信する、小さくて軽い無線ICチップのこと。

 ICタグから出る情報は10メートルほど離れた受信機で読み取ることができ、かばんに入れたままでも校門を通ると、登下校の時間が正確にわかるシステムだ。

 登下校の状況は学校の専用ホームぺージで映像などによって確認できる。保護者のケータイやパソコンに自動送信されるメールで登下校時刻を知ることもできる。万が一タグを紛失することがあっても、大切な情報が漏れないように、タグには個人情報は記録されていないそうだ。

 このようなシステムは、遠いところから電車に乗って学校に通う子がいる立教小学校では役立つかもしれないね。でも、残念ながら登下校の途中や突発的な事故から子どもを守るためには使えない。小中学生を危険から守るために、ITはどんなふうに役立つだろうか。

 犯罪が起こらないようにと、町に防犯カメラを取り付けるというのもひとつの方法だ。またアメリカや韓国では、過去に犯罪歴のある人を一定の条件の下、ホームページで情報公開し、同じ町に住んでいる人に知らせるという取り組みもしている。しかし、どちらの方法もプライバシーや人権の問題に深く関わることだから、しっかりと考え、話し合ってから決めていかなければならない。

 技術が進歩すると、どんなことでも簡単にできるようになる。その結果、いつの間にか人間同士が監視し合うような社会が出来上がってしまったら意味がない。まずは、みんなが信頼し合って暮らすことができる町にするよう努力するのが何より大切だね。(MH)

投稿者 Naoaki Yano : 2006年05月30日 14:36

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