<33>障害者に福音、ケータイのさまざまな機能(04/11/21)
ケータイテレビ電話が2001年に初めて実用化されたとき、全盲の元盲学校教員・長谷川貞夫さん(70歳)は発売初日に2台購入した。店員は不思議がった。「目が見えない人がテレビ電話を何に使うのだろう」と。
みんなはわかるだろうか。
目が見えない人も、適切な支援や訓練を受ければ、ひとりで外出したり独り暮らしをしたりできる。でも、そのときに誰かに目で見ておしえてもらいたいことがらは山ほどある。もし近くに誰かいても、見ず知らずの人では頼みにくいことも多い。
ケータイにビデオカメラがついて、離れたところにいる信頼できる人に電話で「ちょっと見てくれる?」と頼めるようになったら、どんなに便利だろう──。長谷川さんはそういう使い道を考え、心待ちにしていたんだ。
その後、自分の生活で実用性を確認した長谷川さんは、視覚障害者がいつでも利用できる“遠隔視覚支援”センターの実現を目指して活動している。ケータイが障害者の生活を便利にした例は、これ以前にもいろいろある。
目が見えない人にとっては、まず、最寄りの公衆電話まで誰かに案内してもらわねばならない不便がなくなった。その後、着メロの登場によって、視覚障害者同士の待ち合わせも楽になった。お互いに相手が見えないから大変だった待ち合わせが、事前に両者の着メロを知らせ合っておくことによって、音を頼りに出会えるようになったんだ。
聴覚障害者にとっては、何といってもメールが便利だ。公衆電話は普及しても、公衆ファックスは普及しなかった。聴覚障害者はケータイのメール機能によって、初めて外出先で自由に人と連絡を取りあえようになったんだ。
ただし、このような便利さは、携帯電話会社の人が障害者のために考えたことではない。たまたま障害者のためになっただけ。障害のために外出しにくい人に対してケータイに何ができるかは、これからみんなで考えるべき課題だろう。(MN)
投稿者 Naoaki Yano : 2005年11月13日 21:37