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2005年11月13日

<31>ケータイの電磁波による影響はまだわからない(04/11/7)

 SARという言葉を聞いたことがあるかな? 人間の体は電波を吸収するけれど、そのエネルギーが多すぎると温度が上がって、体の組織が影響を受けてしまう。そこで、どのくらいまでなら大丈夫かの目安になる数値がある。それがSAR(Specific Absorption Rate/比吸収率)だ。単位はW/Kgで、一定の範囲(キログラム)当たりに何ワットの熱エネルギーを吸収するか、という意味をもっている。

 ケータイは、頭のそばで使う機械だから、安全な数値の基準が決められていて、2002年からはすべてのケータイのSAR値が2W/Kg以下であることが義務づけられている。携帯電話会社や電話機メーカーでは、各機種のSARを公開しているから、ホームページなどで見ることができるよ。便利さだけでなく、体への安全性も考えて研究や開発が進んでいるんだね。

 ケータイに使用されている電波は、電子レンジに使われているものと同じ極超短波と呼ばれる種類の電磁波だ。この電磁波による脳しゅようという病気への影響を心配する人もいる。総務省が2年間の動物実験を行ったが、「長期にわたって携帯電話を使用しても、脳しゅようの発生に影響はない」という研究結果を2003年に発表している。

 しかし、ケータイだけでなく高圧電線や電化製品から出る電磁波の人体への影響については、まだ研究の途中だ。この10月にもスウェーデン国立カロリンスカ研究所が、携帯電話を10年間使用した人は、そうでない人に比べて聴神経しゅ(聴神経にできる良性のしゅよう)ができる危険が約2倍だという調査報告を発表したばかりだ。WHO(世界保健機関)でも、10年計画で「国際電磁波プロジェクト」を進めていて、来年には研究結果が報告される予定になっている。

 いまのところ、電磁波が病気をもたらすという確かな証拠はないけれど、この問題にはみんなも関心をもつべきだと思うよ。ケータイの電磁波をなるべく浴びないようにするには、「長時間使わない」「使うときには必ずアンテナを立てる」ことが大切だよ。(MH)

投稿者 Naoaki Yano : 2005年11月13日 21:34

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