<特別編>「メディア社会と子ども」をテーマに子ども学会議開く(04/9/26)
「メディア社会と子ども」をテーマにした第1回「子ども学会議」が9月4、5日、東京で開かれました。会場には学者やメディア関係者らが集い、「インターネットなどメディアの特質を理解して、自分の生き方を考えることが重要」などと意見を交わしました。
本や新聞・雑誌、電話、テレビ、インターネットなど、私たちに情報を伝えてくれるものをメディアと呼びます。メディアは生活を豊かにしてくれる一方で、さまざまな影響を心配する声もあります。会議を主催した日本子ども学会は、医学や心理学、教育などの専門家たちを含めて子どもの未来を考えようという集まりです。
2日目に行われたシンポジウム『子どもとメディアの未来を考える』では、沢井佳子さんを司会に4人の参加者が議論しました。
「パックマン」を開発したゲームクリエイターの岩谷徹さん、テレビアニメ「おジャ魔女どれみ」などを手がけるアニメプロデューサーの関弘美さん、科学者の廣瀬通孝さん、朝中で「サイバーウォーキング」を連載しているサイバーリテラシー研究所代表・矢野直明さんがそれぞれの立場からメディアと子どもたちの問題を語りました。
矢野さんは長崎県佐世保市の小学校で起こった不幸な事件の一因としてホームページが取りざたされていることを受け、「子どもたちはサイバースペースの海でおぼれつつあり、いまこそ新しく登場したこの情報空間を正面から見つめる必要がある」と語りました。
サイバースペースとは、いつでも・どこでも・どんな相手ともインターネットを通じてつながることのできる情報空間です。矢野さんは「いまや私たちは現実とサイバースペースを行ったり来たりして生活をしている」と言い、「これからの時代を生きるためには、サイバースペースの性質を理解し、自分の生き方を考えていく力“サイバーリテラシー”が必要」と呼びかけました。
また司会の沢井さんから、こんな質問がありました。
「小・中学生が巻き込まれている犯罪の原因にはインターネットや携帯電話などの新しいメディアが関係しているのではないか?」
これに対して、廣瀬さんは「事件にはメディアだけでなく、いろんな要因が複雑にからんでいる。原因がよくわからないときには、それまでなかった新しいもの(メディア)が批判されがち」と答えました。岩谷さんも「いつの時代もおとなは新しいメディアを悪者にするが、現実をしっかり見てほしい。子どもたちには判断する力がある」と話しました。(サイバーリテラシー研究所・日向美砂子)
投稿者 Naoaki Yano : 2005年10月29日 23:03