<8>ハッカーはネットのルールを作ったコンピュータの達人(04/5/23)
「ハッカー」と聞くと、コンピュータ犯罪者だと考えるみんなも多いと思う。よくテレビで顔をかくし声を変えて、「企業のネットワークなんて簡単に破れますよ。ハッハッハ」なんて笑っている人間をハッカーだと紹介している。
でも、本当は間違いなんだ。不正にネットワークに入り込んで、情報を盗んだり壊したりする犯罪者たちのことは「クラッカー」と呼ぶ。
ハッカーとはもともと「コンピュータやネットワークのしくみを深く理解することに喜びを覚える人」のことで、尊敬の意味をこめて生まれた言葉だ。自由自在にコンピュータの中身やプログラムをあやつることができる達人たちのことなんだね。
初期のインターネット技術は若い学生や研究者たちボランティアが中心に開発したと以前も言ったけど、中でも一番活躍したのがハッカーたちだった。
そんな達人たちのあいだでは「ハッカー倫理」というルールが大事にされている。倫理とは社会や仕事で当然、守るべき考え方だ。
ハッカーたちは何よりも情報をだれもが自由に利用できることを重んじ、開発したソフトも無料で他人に分け与えたり、盗んだり壊したりしないかぎり、遊びや探究のためにネットワークに入り込むことは問題ないと考える人もいた。
たしかにこうした考え方は度をこすと犯罪行為になる危険もある。最近、京都大学の研究員が警察に逮捕されたけれど、彼はネットワークに侵入して1200名の個人情報を引き出し、安全性の欠陥を見つけて指摘した。さらにその事実を広くみんなに知らせ、結果的にインターネット上に個人情報の一部が流出してしまった。
サイバースペースの世界ではいまもこうしたハッカーたちの考え方が土台にある。かたよった思いこみや中途半端な知識でハッカーの真似をすれば、知らずにクラッカーになってしまうこともある。やはりコンピュータやインターネットの歴史、仕組みなどの勉強が大切だね。(SM)
投稿者 Naoaki Yano : 2005年09月10日 09:45