<4>天使と悪魔がすむネットの世界(04/4/25)
東京都杉並区では今年3月18日に全国でも珍しい重要な法律が成立した。「防犯カメラ条例」だ。
君たちの町の商店街にも防犯用のカメラが設置されていないかな。最近では路上犯罪を防ぎ、犯人を逮捕するための手がかりとして防犯カメラが重視されるようになった。
でも、防犯カメラは通りかかる人をみんな録画してしまうので、プライバシーの侵害になるという心配もあったんだね。
そこで杉並区ではこの条例で、路上や公共の場所に防犯カメラを設置するときは区に届け出ることを義務づけた。そして、録画画像を誰かに渡したり、見せたりしないよう、ちゃんと管理するように求めたんだ。
防犯とプライバシー、君たちはどちらが大切だと思うかな。もちろん、両方とも大切だよね。しかし、世の中にはいろいろな考え方の人がいる。
もし、商店街をデジタルビデオで一日中、撮影して無断でインターネット上に流してしまう人がいたとしたら、どうだろう。
インターネットは日本だけでなく、世界中のコンピュータとつながっているから、君が今日、どこの店で何を買ったとか、何時何分にどこを歩いていた、なんてことが、みんなに知られてしまう。
でも、いったんネット上に流れてしまったら、もうだれも止めることはできない。デジタルデータは無限にコピーができるからだ。
デジカメ、デジビデなどのデジタル機器と、コンピュータにインターネットがあれば、だれでもそんなことができてしまうのがIT社会だ。
逆にみんなが喜ぶような映像を自分で作って、ネット上に流すこともできる。要するにデジタル技術は使い方次第なんだ。使い方によってすばらしい道具にもおそろしい武器にもなる。
インターネットはそんな天使と悪魔の顔をもった世界。サイバースペースは楽しくもこわい場所なんだ。そして、インターネットの始まりは「天使の掟」ともいうべき理想に満ちていたことを次回お話ししよう。(KY)
投稿者 Naoaki Yano : 2005年09月09日 15:28