<15>規制や監視を招く匿名でのいたずら発信(04/7/11)
インターネットの掲示板に匿名で「郵便局を破壊する」と書き込んだ高校1年生が、5月7日に逮捕された。その少し前の4月28日には、別の掲示板にやはり匿名で「アメリカ大使館を爆破する」と書き込んだ大学生が警察に自首している。この大学生は3月末に中国大使館爆破予告の書き込みで大騒ぎになった事件を面白がって真似をした。送信直後に大変なことをしてしまったと気づき自ら警察に出頭したものだ。
5月に逮捕された少年も同じような動機だったらしい。 掲示板はホームページを使った伝言システムで、実名でも匿名でも簡単に自分のコメントを書き込んだり、他人の意見を読んだりすることができる。趣味や関心のある問題など自分に合った掲示板を見つけて利用している人がたくさんいる。
掲示板を含めてホームページの運営者やインターネットの接続業者(プロバイダー)には、取り扱う通信の秘密を守る義務があり、匿名で書き込みをすれば身元はばれないと思っている人も多いだろう。しかし、どうして名前をかくしたはずの高校生の身元が分かったのだろうか。
実は、犯罪捜査に必要だと認められたときには、警察は協力依頼や令状によって掲示板の管理者やプロバイダーに情報提供を求めることができるんだ。通信記録をたどれば発信者を特定できることもある。高校生はほんのいたずら気分だったんだろうけど、脅迫という犯罪だと見なされてしまった。
掲示板ではこうした事件が後を絶たない。これまで見てきたように、インターネットは自主的・民主的に人と人を結びつけようという高い理想から生まれたネットワークだ。名前を出さず誰なのかわからないからこそ、職業や年齢、性別、社会的地位に関係なくすべての人が対等に交流できるすばらしさもある。掲示板で悩みや夢を語り、知恵や勇気を得た人もたくさんいるだろう。つまらないいたずらによって、規制や監視が強くなってしまうのはもったいないことだね。(MH)
投稿者 Naoaki Yano : 2005年09月12日 10:39